子供の携帯を使えなくすることで使い過ぎを止めたい

最近は小学生でも携帯を持つのが当たり前となっていますが、
親としては「余計なことに使うんじゃないか」「使い過ぎるんじゃないか」と心配です。

ですから子供に携帯を持たせるにしても、
必要な時以外は使わせないようにしたいところですよね。

子供が携帯を持つのが当たり前となった現在では、
親が子供の携帯利用を管理できるサービスが色々とあります。

そこで子供が使い過ぎないように、
子供の携帯を使えなくしたり止めてしまう方法について詳しく見ていきたいと思います。

親が子供の携帯を使えなくするサービス

親が子供に持たせている携帯を使えなくするサービスには
 ・あんしんフィルター
 ・スクリーンタイム(iPhoneのみ)
 ・Googleファミリーリンク
といったものがあります。

「あんしんフィルター」は大手携帯キャリアが提供しているフィルタリングサービスで、
 ・ドコモ
 ・au
 ・ソフトバンク
のユーザーであれば利用できます。

「スクリーンタイム」はiOS12以降のiPhoneに搭載されている機能で、
iPhoneであればキャリアに関係無く利用可能です。

「Googleファミリーリンク」は文字通りGoogleが提供しているサービスで、
AndroidスマホはもちろんiPhoneでもキャリアに関係無く利用できます。

あんしんフィルター

「あんしんフィルター」では、子供に安心して携帯を使わせられるように、
親が子供の携帯利用に制限をかけられます。

子供が携帯でどんなアプリを使っているのか、どういった情報に触れているのかなど
子供の携帯の使い方をチェックすることができます。

不適切なサイトやアプリ、あるいは親から見て「使い過ぎている」というアプリなどの
使用を制限したり使えなくしたりもできるんですね。

携帯に入っていないアプリを新たにインストールすることも制限できます。

また携帯自体の利用に制限をかけることもできるので、学校や塾など携帯を
使っちゃいけない場所に居る時には子供に携帯を使わせないようにすることも可能です。

位置情報の確認もできますから、
学校や塾の帰りに寄り道していないかといったこともチェックできますよ。

あんしんフィルターで携帯の利用を制限されている状態でも
 ・緊急通報(110番など)
 ・災害用伝言板
 ・緊急速報メール
は使えるので、万が一の事態が発生して大丈夫です。

またiPhoneであれば緊急通報などに加えて
 ・電話
 ・メール
 ・カメラ
も使用できます。

あんしんフィルターの利用に一部キャリアでは申し込みが必要

あんしんフィルターは
 ・ドコモ
 ・au
 ・ソフトバンク
のユーザーなら無料で利用できますが、ソフトバンクのみ別途申し込みが必要です。

ドコモとauはそれぞれにキャリアに対応したあんしんフィルターアプリを
インストールするだけで、申し込み不要で使えます。

ちなみに格安SIMの
 ・ワイモバイル(ソフトバンクグループ)
 ・UQモバイル(KDDIグループ)
でもあんしんフィルターが使えますが、いずれも申し込みが必要です。

あんしんフィルターを使うには、管理される側である子供の携帯と管理する側である
親の携帯・パソコン・タブレットの双方に設定を施さないといけません。

基本的にはアプリの指示に従って設定するだけなのでそれほど難しくありませんが、
設定の仕方がよく分からない場合は電話やキャリアショップに問い合わせましょう。

あんしんフィルターの利用に申し込みが必要なキャリアだと、
キャリアショップで申し込むと設定方法の確認もできて一石二鳥ですね。

あんしんフィルターアプリは簡単に無効化・削除ができない

あんしんフィルターアプリに限らず、スマホの利用を制限できるアプリの多くは
簡単に無効化や削除ができないようになっています。

アプリを削除するには、まず親のスマホやパソコンにインストールされている
あんしんフィルターアプリにログインしないといけません。

親のスマホやパソコンを子供が使えないようにしておけばOKですし、
もし子供に使われたとしてもパスワードが分からないとログインできません。

ですから子供が親の目の届かない所で勝手にあんしんフィルターアプリを
無効化・削除して、携帯利用の制限を解除してしまう心配がほとんど無いんですね。

ただ子供が成長してあんしんフィルターが不要な年齢になった時に、
アプリを削除するのも少し面倒ということになります。

スクリーンタイム

スクリーンタイムはiOS12以降のiPhoneに標準装備されており、
申し込みやアプリのインストール無しに利用することができます。

iPhone5s以降の機種でも、iOSを最新のものにアップデートすれば
スクリーンタイムが使えますよ。

スクリーンタイムを使えば、自分で自分のiPhone利用を制限することもできますし、
親と子供のiPhoneを連携させて親が子供のiPhone利用を制限することも可能です。

1日のiPhoneやアプリの利用時間が確認でき、
iPhone自体やアプリの利用を制限することもできます。

iPhoneに新たにアプリをインストールするのも制限できますから、
子供が勝手に新しいゲームアプリをインストールするのを防げます。

また不適切なサイトへのアクセスもシャットアウトしたり、
アプリ課金に制限をかけることもできますよ。

あんしんフィルターでできることはスクリーンタイムでもできるので、
子供にiPhoneを持たせるんだったらスクリーンタイムだけで十分かもしれないですね。

スクリーンタイムのデメリット

スクリーンタイムは非常に便利な機能ではありますが、いくつかデメリットも存在します。

まずスクリーンタイムはiPhoneでないと使えませんから、子供のiPhone利用を
スクリーンタイムで制限するには親もiPhoneを使っていないといけません。

厳密にはiPhoneでなくても「iCloud」が使えればスクリーンタイムで
子供のiPhone利用に制限をかけることは可能です。

ただAndroidスマホやパソコンでiCloudを使えるようにするのは結構面倒ですし、
何より子供のiPhone利用を管理するのが大変です。

ですから、よほどコンピューター関係の知識に自信がある場合を除いては、
親子ともにiPhoneを使っている場合のみ子供のiPhone利用制限にスクリーンタイムを
使うのがオススメですね。

それから、ブラウザからのSNSやYouTubeの利用をスクリーンタイムでは
制限することができません。

iPhoneのブラウザ自体の利用を制限することはできますが、
ブラウザを制限してしまうとiPhoneで調べ物もできなくなってしまいます。

ブラウザの利用時間を制限して、
あまり長時間利用できないようにするぐらいしか対策はありません。

またスクリーンタイムは日付が変わると設定がリセットされてしまうので、
iPhoneの日付や時間を進めるとスクリーンタイムの制限が解除されてしまいます。

ただ現在のiPhoneの仕様ではスクリーンタイムによる制限を受けている状態では、
日付や時間の変更ができなくなるようになっているので、この点は心配ありません。

Googleファミリーリンク

「Googleファミリーリンク」はGoogleが提供しているスマホ制限アプリで、
AndroidスマホはもちろんiPhoneでも利用可能です。

あんしんフィルターやスクリーンタイムと同じように、
Googleファミリーリンクでは携帯自体やアプリの利用を制限することができます。

不適切なサイトにアクセスできなくしたり、
子供が勝手にアプリをインストールしたりするのを制限することもできるんですね。

親の携帯のGoogleファミリーリンクと子供の携帯のGoogleファミリーリンクを
同期させると、親の携帯で子供の携帯利用に制限がかけられます。

細かい部分の違いはありますが、親の携帯で子供の携帯利用を制限できるという
点ではGoogleファミリーリンクもあんしんフィルターもスクリーンタイムも同じです。

ですからどれか1つを選んで使えば十分で、あんしんフィルターと
Googleファミリーリンクを組み合わせるといった使い方はする必要が無いと思います。

Googleファミリーリンク用なら13歳未満でもGoogleアカウントが作れる

Googleファミリーリンクを利用するにはGoogleアカウントが必要なんですが、
通常は13歳以上でないとGoogleアカウントは作れないようになっています。

しかしGoogleファミリーリンク用のGoogleアカウントは13歳未満でも作れるので、
13歳未満の子供の携帯利用を制限するのにもGoogleファミリーリンクは使えます。

ただ13歳未満の子供のGoogleアカウントは親が管理しなければならないので、Googleファミリーリンクの利用を止めると13歳未満の子供のGoogleアカウントも
削除されます。

Googleアカウントが削除されると、
そのGoogleアカウントに保存していた画像などのデータも消えてしまいます。

ですからGoogleファミリーリンクの利用を止める場合は、
まず子供のGoogleアカウントに保存しているデータをパソコンやSDカードに
移しておきましょう。

ちなみにGoogleファミリーリンクを利用するのに既存のGoogleアカウントは
使えませんから、親子ともに新しくGoogleファミリーリンク用のGoogleアカウントを
作る必要があります。

Googleファミリーリンクはアプリ課金が制限できない

Googleファミリーリンクではアプリの利用を制限することはできるんですが、
アプリでの課金を制限することはできません。

あんしんフィルターやスクリーンタイムではアプリ課金に制限をかけることができるので、
Googleファミリーリンクはその点が大きく違いますね。

「Playストア」でアプリの課金に制限をかけることは可能ですから、Playストアで
インストールしたアプリでは子供が必要以上に課金するのを防ぐことはできます。

ただブラウザを通してPlayストア以外からインストールしたアプリについては、
Googleファミリーリンクでは課金が制限できないので注意が必要です。

Googleファミリーリンクの制限を回避する抜け道がある

Googleファミリーリンクには制限を回避する抜け道があり、
親はそれを知っておかないと子供の携帯利用に制限をかけても意味がありませんよ。

実は一部の拡張キーボードアプリを使うと、
Googleファミリーリンクの制限を無視してYouTubeやSNSが使えてしまいます。

一部の拡張キーボードアプリには、キーボード上にWebサイトを表示できる機能が
付いており、アプリではなくWeb版のYouTubeやSNSが使えるんです。

しかも拡張キーボードアプリはGoogleファミリーリンクで使用が制限できる対象に
なっていないので、拡張キーボードアプリの使用を制限することができません。

ですから親ができる対策としては、Googleファミリーリンクの抜け道となるような
拡張キーボードアプリは使わないようにするしかないですね。

全ての拡張キーボードアプリが抜け道として使えるわけじゃありません。

しかしGoogleファミリーリンク利用開始後に子供が拡張キーボードアプリを
使いたいと言ってきたら、抜け道として使おうとしていると思った方が良いですよ。

Googleファミリーリンクは削除の手順を間違うと携帯がロックされてしまう

Googleファミリーリンクはあんしんフィルターと同じように簡単に無効化・削除が
できないようになっているので、子供が勝手にGoogleファミリーリンクを
無効化・削除してしまう心配はありません。

その反面、Googleファミリーリンクの利用を止める時にも削除するのは簡単ではなく、
手順を間違えると子供の携帯がロックされてしまうので注意が必要です。

子供が13歳以上ならそのまま子供のGoogleアカウントを生かしておくことが
できるので、親の携帯でGoogleファミリーリンクの管理機能を停止させればOKです。

子供が13歳未満の場合は、まずGoogleファミリーリンクの機能を停止してから
子供のGoogleアカウントも削除しないといけません。

ただし先に子供のGoogleアカウントを削除してしまうと、子供の携帯がロックされて、
出荷時の状態に初期化しないと使えなくなってしまいます。

もし先に子供のGoogleアカウントを削除してしまった場合でも、
削除してすぐであれば復元することが可能です。

まとめ

 ・あんしんフィルターは大手携帯キャリア3社と一部の格安SIMで利用できる
 ・スクリーンタイムはiOS12以降のiPhoneで使える
 ・GoogleファミリーリンクはAndroidスマホでもiPhoneでも使える
 ・あんしんフィルター、スクリーンタイム、Googleファミリーリンクでは
ほとんど同じことができるので、子供の携帯利用を制限するには1つだけで十分
 ・あんしんフィルターとGoogleファミリーリンクは簡単に削除できないので、
利用を止める時は注意が必要