中学生の子供にスマホを持たせるべきか?

私も中学生の子供が居てもおかしくない年齢になりましたが、中学生の子供に
スマホを持たせるべきかどうかを悩んでいる親御さんも多いんじゃないでしょうか。

小学生の頃はまだ周りにガラケーを使っている友達も多いので、
子供の「スマホが欲しい」という気持ちを親が抑えることができます。

しかし中学生になると周りでスマホを使っている友達が一気に増えるので、
「自分もスマホが欲しい」という気持ちを抑えるのが難しくなります。

自分が中学生の頃を考えるとスマホは早いと思う反面、
子供の気持ちを考えるとスマホを持たせてあげたいと思うのが親心ですよね。

そこで中学生の子供にスマホを持たせるべきかどうか、
持たせるとしたらどういうことに注意すべきかについて詳しく見ていきましょう。

中学進学を機にスマホデビューするケースが多い

ある民間調査会社の2017年度の調査によると、小学6年生のスマホ利用率は
50%を切っていますが、中学1年生になるとスマホ利用率が70%を軽く超えてきます。

中学生になるとスマホ派が圧倒的多数となるので、ガラケーを使っている子供から
するとちょっと肩身の狭さを感じてしまうかもしれませんね。

小学生まではガラケーを持たせておき、
中学進学を機にスマホに切り替えるという親御さんが多くなっています。

子供にスマホを持たせるタイミングを計っているなら、
中学進学は良いきっかけと言えるんじゃないでしょうか。

友達との関係を考えるとスマホを持たせてあげた方が良い

中学生になって友達との関係を友好に保たせてあげたいなら、
子供にはスマホを持たせた方が良いと思います。

中学生にとっては自分の周りが全世界であり、
世間一般のニュースよりも自分の周りで起こっていることの方が重要だったりします。

親からすると中学生の世界なんて狭いもので、スマホを持っていないだけで
友達の輪に入れないことなんて大したことないと思いがちです。

しかし中学生の子供にとっては、スマホを持っていないことで友達の輪に
入れないといったことは、「この世の終わり」ぐらい深刻な出来事となります。

ですから子供には子供の世界があり、
その中でスマホが重要なツールとなっていることを親は認めてあげましょう。

スマホを持たせるだけで子供が明るく楽しく中学校生活を送れるんだったら、
私は中学生の子供にスマホは持たせてあげた方が良いと思いますね。

子供のスマホが欲しい気持ちを軽く見てはいけない

中学生の子供が親に「スマホが欲しい」と訴えるには相当の勇気が必要で、
子供なりに色々と考えた上での行動です。

なので子供に「スマホが欲しい」と言われた時には、軽くあしらうのではなく、
親として真剣に子供に向き合ってあげてください。

なぜスマホが欲しいのか、スマホでどういったことがしたいのか、スマホでしたいことは
今持っているガラケーではできないのか、などといったことを家族で話し合いましょう。

軽くあしらうと子供の親に対する信用が低下して、場合によっては
何とか親の目が届かない方法でスマホが使えないかと考えないとも限りません。

子供の気持ちに真剣に向き合ってあげれば、たといスマホを持たせないという結論に
なったとしても、子供を納得させられるはずですよ。

中学生にスマホを持たせるメリット

中学生にスマホを持たせることにはデメリットが多いと考える親御さんも
多いかもしれませんが、スマホを持つことによるメリットも決して少なくはありません。

1つのメリットとしては、
「いずれ使うことになるスマホに早い内から慣れさせることができる」ということです。

中学生の時点でスマホを持たせなくても、高校生・大学生・社会人になれば、
いずれはスマホを持つようになります。

それなら早い内にスマホに慣れさせておいて、
スマホを勉強や仕事で有用に使えるようにさせておけば良いわけです。

私の高校生の姪っ子は中学生の頃からスマホを使っており、
今や私が使い方を教えてもらうぐらい姪っ子はスマホに詳しくなっています。
(私は機械が苦手だが、スマホの使い方にはそれほど疎くない)

また早い内からスマホに慣れさせておけば機械音痴になりませんから、
今後より一層発達するであろうデジタルデバイスにも対応できるようになるはずですよ。

自分で調べる力が付く

スマホがあればいつでもどこでも調べ物ができますから、中学生の子供にスマホを
持たせることで「何事も自分で調べる力」を付けさせることができます。

私が中学生の頃はスマホどころかインターネットすら一般的でなかったので、
何か分からないことがあると誰かに聞くしかありませんでした。

とは言え中学生の世界は狭く必ずしも周りに正解を知っている人がいるわけじゃなく、
分からないことが分からないままになってしまうことも少なくなかったんですね。

しかしスマホがあればインターネットで簡単に調べ物ができ、
正解に辿り着ける可能性も高く、知識をより広げたり深めたりすることができます。

スマホを持たせると子供が勉強しなくなると親は思いがちですが、
好奇心旺盛な中学生ぐらいの子供は1つの正解に辿り着くと次の疑問が生まれて、
また調べることに繋がっていきます。

ですからスマホによって勉強しなくなるどころか、逆にスマホがあることで学習意欲が
湧いてより勉強に励むってことも十分に考えられますよ。

中学生の子供にスマホを持たせるならルールを決めておく

高校生であれば自主性に任せて自由にスマホを使わせても良いでしょうが、
中学生だとある程度は親がスマホ利用を管理してあげないといけません。

親が子供のスマホ利用を管理するには、
事前に子供と話し合ってスマホ利用に関するルールを作っておくと良いです。

スマホの1日の利用時間や使えるアプリを決めたり、詳しくは後述しますが、
親が子供のスマホ利用を制限できるサービスやアプリを利用することをルールとして
決めておくわけです。

子供のスマホ利用についてのルールは、親が一方的に子供に押し付けるのではなく、
子供の意見も取り入れて作りましょう。

親だけでルールを作るとどうしても厳しいものになりがちで、子供からすると
「それじゃあスマホを自由に使えない」となってしまい、ルール破りに繋がってしまいます。

子供の意見を取り入れることで「子供に守れるルール」が作れ、「自分で作ったルールを
自分で破るわけにはいかない」という意識を子供に芽生えさせることができます。

また一部のルールを親も守ることにしておけば、「お父さんお母さんもルールに従って
スマホを使うから、あなたもルールを守ってスマホを使いなさい」と言いやすいですね。

「スマホ18の約束」をルール作りの参考に

親子間のスマホ利用についてのルールとして世界でもっとも有名なのが、
「スマホ18の約束」です。

中学生の子供のスマホ利用についてのルールを作る際に、
この「スマホ18の約束」を参考にすると良いですよ。

「スマホ18の約束」はアメリカの女性ブロガーが作ったもので、彼女の13歳の息子が
初めてスマホを持つ時に「スマホ18の約束」が書かれた紙を一緒に渡しました。

内容的はスマホを使う上での心構えを説いたもので、具体的にスマホは
1日何時間までとかこんなアプリは使っちゃダメといった項目はありません。

またアメリカ人が2012年に作ったものなので、
現在の日本人には時代的・文化的にそぐわない項目もいくつか見られます。
(「電話には必ず出る」とか「時にはスマホを持たずに外出する」とか)

ですから「スマホ18の約束」をそのまま使うのではなく参考になりそうな項目をいくつか
ピックアップして、そこの自分たち親子に必要な項目を付け加えるようにしましょう。

ルールを守れなかった時のペナルティも必要

子供のスマホ利用についてのルールを作る時には、
万が一子供がルールを守れなかった時のペナルティも設けておきましょう。

ペナルティがあると、子供が「ペナルティを受けるのが嫌だからルールを守る」という
考え方になるんじゃないかと懸念する親御さんも居ますよね。

私は別に「ペナルティがあるからルールを守る」という考え方が良くないと思いません。

大人でもペナルティの無いルールを守るのって難しいですし、
まだ良し悪しの分別が十分にできない中学生となるとなおさらです。

実際に私が中学生の頃には、「先生に怒られるから」「親に怒られるから」という理由で
色んなルールを守っていました。

ですからルールに強制力を持たせて子供に守らせるのであれば、
ルールを守れない場合のペナルティは設けておいた方が良いんです。

1回ごとに軽いペナルティを課すのでも良いですし、3回や5回など回数の累積で
「1日スマホ利用禁止」などの少し重めのペナルティを課すやり方もあります。

ルールは厳格に運用する

スマホ利用についてのルールを作った以上は、厳格に運用しないといけません。

子供がルールを守らなかったのにペナルティを受けさせないなど「なぁなぁ」で
運用していると、その内子供はルールを守らなくなってしまいます。

ルールとして1日のスマホ利用時間を決めているなら、
その利用時間を1分でも超えたら1回ルールを守らなかったとカウントして、
回数に応じたペナルティを受けさせるようにしましょう。

一部のルールが親にも適用されるようにしているのであれば、
親もルールを守れなかった時にはペナルティを受けないといけませんよ。

中学生のスマホ利用に不安を感じるなら親が管理する

スマホ利用についてのルールを作っても、なお中学生の子供のスマホ利用に
不安を感じるのであれば、親が子供のスマホ利用を管理できるようにしましょう。

親と子供のスマホを連携させて、
親のスマホから子供のスマホ利用を制限できるサービスやアプリがあります。

例えばドコモ・au・ソフトバンクのスマホを使っているなら、「あんしんフィルター」という
サービスを利用することで子供のスマホ利用が制限できます。
(一部の格安SIMでもあんしんフィルターが使える)

親子ともにiPhoneを使っているなら、
「スクリーンタイム」というiPhoneの利用を管理できる機能が使えます。

「Googleファミリーリンク」などスマホの利用を制限できるアプリもあるので、
Androidスマホを使っている場合はこういったアプリを使うと良いですね。

いずれも無料で使えますが、ソフトバンクや一部の格安SIMであんしんフィルターを
利用する場合には別途申し込みが必要となります。
(ドコモ・auでは申し込みも不要)

スマホやアプリの利用時間が制限できる

あんしんフィルターやスクリーンタイムなどを使うと、
子供がスマホやアプリを使う時間を制限することができます。

YouTubeは1日30分、LINEは1日1時間といったようにアプリごとに
1日の利用時間を設定することも可能です。

また曜日ごとにも利用時間が決められるので、翌日学校がある日は夜9時まで、
翌日が休みの日は夜10時までスマホを使えるようにするなんてこともできるんですね。

1日のスマホ利用時間が制限できれば、勉強が疎かになったり、
生活リズムが乱れて睡眠不足になるといった心配がありません。

また中学生にとって不適切なサイトを表示しないようにしたり、
アプリを子供が勝手にインストールできないようにすることも可能です。

なので子供がスマホを使い過ぎるのを防ぐだけでなく、
スマホを通してトラブルに巻き込まれることも防ぐことができるわけです。

アプリでの課金も制限できる

あんしんフィルターやスクリーンタイムなどではアプリ課金にも制限がかけられるように
なっており、子供がアプリに必要以上に課金するのを防ぐことができます。

有料のアプリを購入したり、アプリ内での課金が一切できないようにすることも
できますし、アプリ課金に上限を設けることも可能です。

小学生なら一切課金できないようにした方が良いですが、中学生ならお小遣いの
一部として月1,000円程度は課金できるようにしてあげても良いかもしれないですね。

スマホ利用を制限するサービスを使えば、子供のスマホを取り上げずに済む

あんしんフィルターやスクリーンタイムなどを使えば、「1日スマホ利用禁止」などの
ペナルティを課す際も子供からスマホを取り上げなくて済みます。

小学生だとお母さんでもスマホを取り上げられますが、
中学生男子になると身体も大きくなるのでお母さんだと子供からスマホを
取り上げられないこともあるかもしれません。

しかしあんしんフィルターなどを使っていれば、
親のスマホやパソコンで子供のスマホを使えないように制限をかけることができます。

なので子供からスマホを取り上げなくても、
子供にスマホを使わせないペナルティを課すことができるわけです。

ただし親のスマホやパソコンから子供のスマホに制限をかける際には、
「ルールを守らなかったから明日1日スマホ利用禁止ね」などと
事前に声をかけておいてあげましょう。

まとめ

 ・中学進学を機にスマホデビューするケースが多い
 ・友達との関係が友好に保てるなら中学生の子供にスマホを持たせるべき
 ・子供が「スマホが欲しい」と訴えてきたら真剣に向き合う
 ・早い内からスマホを使うことでデジタルデバイスに慣れ、自分で調べる力が付く
 ・子供にスマホを持たせるならルールを決めて、厳格に運用する
 ・ルールだけでは不安なら、親が子供のスマホ利用を管理できるサービスを利用する